私には向いていない
中途半端なままに、私の職人としての生活は始まりました。
朝から晩まで現場仕事です。
自由気ままに過ごしていた学生時代の癖が抜けず、体が全く言うことをきいてくれません。
その上、慣れない道具を使わなければいけませんし、同時に仕事も覚えなければなりません。
まわりをみると、私より若い職人たちがバリバリ仕事をこなしています。
それに比べて私は、なかなか仕事を覚えることができません。「私には向いてないんだ・・・」何度もあきらめそうになりました。
何度もあきらめそうになりながらも、「若い職人には負けられない!」と仕事に打ち込むようになりました。
と気が付いたら、仕事に打ち込むようになっていました。
しかし、そう簡単に仕事は覚えられません。「なにしてるんやそれ!雨漏りさせるつもりか!」もの覚えの悪い私は、何度も何度もやり直しさせられました。
一向に仕事を覚えられない私を見て、「おまえはこの仕事に向いていない。」と言われたこともあります。
それほど出来の悪い職人でした。
私は、悔しさからさらに仕事に打ち込むようになりました。
休みの日になると、車を走らせて、経験の長い、腕の良い職人の仕事を見に行ったりしました。気がつくと、雨の動き(雨漏りの原因)がわかるようになっていました。
仕事がわかってくると一気に楽しくなります。
私は、充実した毎日を送るようになったのです。
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